子どもの受け口(反対咬合)の治療はいつから開始すべき?

「受け口(反対咬合)」とは、下の歯や顎が上の歯より前に出ている状態を指します。この状態は、上顎と下顎の成長バランスが崩れることで起こることが多く、特に子どものうちからの早期対応が非常に重要です。

治療のスタートとして適しているのは、5〜6歳頃です。この時期には、まだ骨の成長が盛んなため、上顎の成長を促す治療が効果的に行えます。

具体的には、夜間だけ使用する装置を使って、上顎の骨を前方に引っ張り出すような治療を行います。

一方で、中学生くらいになると、上顎の成長はほとんど止まってしまいます。その一方で、下顎は中学生以降も成長を続けるため、バランスがさらに悪化してしまう可能性があります。

そのため、小児期のうちに、できるだけ上顎を前に出す治療を行うことが大切です。

この治療方法としては、以下のような手順で行います

* 口の中にバンド(固定具)を装着
* ワイヤーを通してフックを作成
* 夜間寝る時に使用するヘッドギアを装着し、フックとヘッドギアをゴムでつなぎ、前方に引っ張る

このような方法で、自然な骨の成長を利用しながら、受け口を改善していきます。

子どもの受け口は、見た目だけでなく、将来的な噛み合わせにも影響する大切な問題です。気になったら、早めに歯科医院で相談されることをおすすめします。